Airbridgeが特定の状況で広告のパフォーマンスを測定する方法をご紹介します。先に進む前に、Airbridgeのアトリビューションモデルに関するこの記事をご参照いただき、次のコンセプトを理解しておいてください。
ユーザージャーニーとは、ユーザーと広告のインタラクションと、それに伴うビジネス上の成果を意味します。広告とのインタラクションの個々をタッチポイント、ビジネス上の成果をコンバージョンと呼びます。
タッチポイントとは、ユーザーと広告の間で生じるすべてのインタラクションを意味します。代表的なタッチポイントの例としては、インプレッションとクリックを挙げることができます。
モバイルマーケティングのエコシステムの各プレーヤーは、タッチポイントの定義を独自に設定しています。たとえば、ある広告チャネルは広告が10秒以上再生された場合のみインプレッションとしてカウントしますが、別のチャネルでは3秒の再生でカウントする場合もあります。
コンバージョンとは、広告によってもたらされる最終的なビジネス上の成果を意味します。多くの場合、コンバージョンはアプリやウェブサイト内で発生します。コンバージョンの一般的な例としては、アプリのインストール、購入、サブスクリプションが挙げられます。
Airbridgeでは、コンバージョンを「ターゲットイベント」と「後続イベント」に分類しています。「ターゲットイベント」には、アプリのインストール、Deeplink Open、Deeplink Pageviewが含まれます。「後続イベント」とは、「ターゲットイベント」以外でのイベントで、「ターゲットイベント」の後に定義された期間内に発生したコンバージョンを意味します。
ウェブアトリビューションのルール
Airbridgeのウェブアトリビューションのルールは、モバイルアプリのルールと以下の点で異なります。
ウェブイベントのためのルックバックウィンドウは設定できません。
ウェブイベントのアトリビューションウィンドウはデフォルトで3日間(72時間)に設定されています。変更をご希望の場合は、この記事を参照ください。
トラッキングリンク経由で収集されたタッチポイントは、Airbridge Web SDKのUTMパラメータパーシング(Parsing)機能により収集されたタッチポイントよりも優先されます。
モバイルアプリのアトリビューションのプロセスを、以下のシナリオでご説明します。不正なタッチポイントは排除されており、すべてのコンバージョンがアプリ内で発生したことを前提としています。
ユーザーがアプリをインストールする前に3つの異なる広告チャネルとインタラクションしたとします。ここでの目的は、アプリインストールの功績をどの広告チャネルに割り当てるかを決定することにあります。
ユーザージャーニーを再構成した後、Airbridgeは以下のように進めます。
1. アトリビューションの期間を適用する
ルックバックウィンドウ以外のタッチポイントはクレジットを獲得できません。
そのため、クリックルックバックウィンドウが7日間の場合、広告チャネルBとCのクリックがアトリビューションの対象となります。ビュールックバックウィンドウが3日間の場合、広告チャネルBのインプレッションも対象となります。一方、広告チャネルAのクリックは除外されます。
2. 優先順位のルールを適用する
Airbridgeのアトリビューションモデルでは、クリックがインプレッションよりも優先されます。
そのため、広告チャネルBとCのクリックが考慮されます。一方、広告チャネルBのインプレッションは除外されます。
3. 最終タッチのルールを適用する
Airbridgeは最終タッチのアトリビューションモデルを使用しています。最も優先順位の高いタッチポイントの中で、ターゲットイベントに時間的に最も近いものがクレジットを獲得します。
そのため、広告チャネルCのクリックが、このアプリインストールを導いたタッチポイントとなります。
ユーザーがアプリのインストールを含め、合計5回のインタラクションをしたとします。アプリインストールに導いたタッチポイントはすでに決定されています。ここでの目的は、インストール後のアプリ内イベントのアトリビューションを行う方法を決定することにあります。
ユーザージャーニーを再構成した後、Airbridgeは以下のように進めます。
1. ターゲットイベントを特定する
Airbridgeでは、ターゲットイベントにはアプリのインストール、Deeplink Open、Deeplink Pageviewが含まれます。
アプリのインストール(Install)はターゲットイベントです。会員登録、ログイン、買い物カゴに入れる、購入は望ましいビジネス上の成果ですが、ターゲットイベントではありません。
2. 後続イベントを特定する
後続イベントとは、ターゲットイベントではありませんが、アトリビューションウィンドウ内で発生した望ましいビジネス上の成果を意味します。ターゲットイベントを導いたタッチポイントは、後続イベントのクレジットも獲得します。
30日間のアトリビューションウィンドウの場合、会員登録とログインは後続イベントとみなされますが、買い物カゴに入れると購入は後続イベントではありません。そのため、アプリインストールを導いたタッチポイントは、会員登録とログインのクレジットも獲得しますが、買い物カゴに入れると購入のクレジットは獲得できません。
ユーザーがアプリのインストール(Install)とDeeplink Openを含め、合計5回のインタラクションをしたとします。これら2つのイベントを導いたタッチポイントはすでに決定されています。ここでの目的は、インストール後のアプリ内イベントのアトリビューションを行う方法を決定することにあります。
ユーザージャーニーを再構成した後、Airbridgeは以下のように進めます。
1. ターゲットイベントを特定する
Airbridgeでは、ターゲットイベントにはアプリのインストール、Deeplink Open、Deeplink Pageviewが含まれます。
アプリのインストール(Install)とDeeplink Openは、ターゲットイベントとなります。ログイン、買い物カゴに入れる、購入は望ましいビジネス上の成果ですが、ターゲットイベントではありません。
2. 優先順位のルールを適用し、後続イベントを特定する
買い物カゴに入れるは、30日間のアプリインストールアトリビューションウィンドウと3日間のディープリンクオープンアトリビューションウィンドウの両方に含まれます。ただし、Airbridgeのアトリビューションモデルは、アプリのインストールりもDeeplink Openを優先します。
そのため、買い物カゴに入れるは、ディープリンクオープンの後続イベントとなります。
ログインと購入は、アプリのインストールのアトリビューションウィンドウ内で発生しましたが、ディープリンクオープンのアトリビューションウィンドウ内ではありませんから、アプリインストールの後続イベントとなります。
3. クレジットを分配する
ターゲットイベントを導いたタッチポイントは、後続イベントのクレジットも獲得します。
そのため、アプリインストールを導いたタッチポイントは、ログインと購入のクレジットも獲得します。ディープリンクオープンを導いたタッチポイントも、買い物カゴに入れるのクレジットを獲得します。
ウェブアトリビューションプロセスを、以下のシナリオでご説明します。不正なタッチポイントは排除されており、すべてのコンバージョンがアプリ内で発生したことを前提としています。
ウェブアトリビューションのルール
Airbridgeのウェブアトリビューションのルールは、モバイルアプリのルールと以下の点で異なります。
ウェブイベントのためのルックバックウィンドウは設定できません。
ウェブイベントのアトリビューションウィンドウはデフォルトで3日間(72時間)に設定されています。変更をご希望の場合は、この記事を参照ください。
トラッキングリンク経由で収集されたタッチポイントは、Airbridge Web SDKのUTMパラメータパーシング(Parsing)機能により収集されたタッチポイントよりも優先されます。
Airbridgeがウェブイベントに導いたタッチポイントを特定するためには、Airbridge Web SDKをウェブサイトに統合し、ユーザーがトラッキングリンクが埋め込まれた広告をクリックしてウェブサイトを訪れる必要があります。
ユーザーがウェブサイト訪問を含め、ウェブサイトと4回インタラクションしたとします。ここでの目的は、訪問後のウェブイベントのアトリビューションを行う方法を決定することです。
ユーザージャーニーを再構成した後、Airbridgeは以下のように進めます。
1. アトリビューションのトリガーを特定する
モバイルアプリのアトリビューションとウェブのアトリビューションは、同じような原則に基づいていますが、最大の違いはウェブ環境が、多くの場合、単一のプラットフォームだということです。そのため、ウェブのアトリビューションでは最終的なタッチポイントを決定したり、ルックバックウィンドウを設定したりする必要がありません。その代わり、ユーザーがトラッキングリンクの埋め込まれた広告とインタラクションすることで、ウェブイベントが発生した場合、アトリビューションのプロセスがトリガーされます。
この場合、タッチポイントは広告のクリックとなり、アトリビューションのトリガーはウェブサイトへの訪問となります。
2. 関連するコンバージョンを特定する
アトリビューションウィンドウの概念は、モバイルアプリやウェブのアトリビューションと同様です。そのため、ウェブサイト訪問のタッチポイントは、アトリビューションウィンドウ内で発生したコンバージョンのクレジットも取得することができます。
会員登録、ログイン、買い物カゴに入れるは、3日間のアトリビューションウィンドウ内で発生しました。購入は発生しませんでした。
3. クレジットを分配する
広告のクリックにより、ウェブサイトへの訪問、会員登録、ログイン、買い物カゴに入れるイベントへのクレジットを獲得することができます。購入はアトリビューションとはなりません。
ユーザーがウェブサイトを2回訪問することを含め、ウェブサイトと5回インタラクションしたとします。ここでの目的は、他の3つのウェブイベントにどのようにアトリビューションを行うかを決定することです。
ユーザージャーニーを再構成した後、Airbridgeは以下のように進めます。
1. アトリビューションのトリガーを特定する
ウェブのアトリビューションプロセスは、ユーザーがトラッキングリンクの埋め込まれた広告とインタラクションすることでウェブイベントが発生したときに開始されます。
この場合、2つの広告クリックがタッチポイントとなり、2つのウェブサイト訪問がアトリビューションのトリガーとなります。
2. 関連するコンバージョンを特定し、優先順位のルールを適用する
アトリビューションウィンドウの概念は、モバイルアプリやウェブのアトリビューションと同様です。そのため、各ウェブサイト訪問に導いたタッチポイントは、各アトリビューションウィンドウ内で発生したコンバージョンのクレジットも取得することができます。
アトリビューションウィンドウが重複する場合、Airbridgeのアトリビューションモデルは時間的に近いタッチポイントを優先します。
ログインは最初のアトリビューションウィンドウ内で発生し、購入は2つ目のウィンドウ内で発生しました。両方のアトリビューションウィンドウに含まれる買い物カゴに入れるは、優先順位のルールにより、2つ目の広告クリックにアトリビューションされます。
3. クレジットを分配する
最初の広告クリックは、最初のウェブサイト訪問とログインのクレジットを獲得します。
2つ目の広告クリックは、2回目のウェブサイト訪問、買い物カゴに入れる、購入のクレジットを獲得することができます。
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